釜山・機張の日帰り観光モデルコース、市場の活魚商が教える海東龍宮寺・オシリア・日光・機張市場の回り方
機張市場で25年活魚を扱う店主が、実際の客の反応から組み立てた日帰りルートを紹介します。東海線を軸に一方向へ回るコース、半日プラン、季節ごとの注意点、市場を最後に置く理由まで。時間割の表や、活ズワイガニの見分け方も載せています。

機張(キジャン)は一日あれば十分に回れます。海沿いの見どころが東海線の一本の軸に沿って並んでいるので、午前中に海岸側を見て、午後に市場で遅めの昼食をとる順番がいちばん疲れません。マイカーがなくても大丈夫です。
私は機張で25年、活魚を扱ってきました。店が機張市場の中にあるものですから、席に着いたお客さんが最初に聞いてくるのは、料理の話ではなくてこれなんです。「せっかく来たんだけど、何を見て帰ればいいですか」。最初のころは、まあ龍宮寺でも行ってみたらどうですか、と適当に答えていました。ところが何年もやっているうちに分かってきました。この質問には二種類あるんです。朝早く着いて一日をまるごと使える人と、夕食を食べに来たついでに、残りの二、三時間をどう使おうか迷っている人。
この記事は、その二つの場合を分けて整理したものです。観光案内のパンフレットの一覧を書き写したのではなく、毎日この町に立っている人間が、お客さんの反応を見ながら絞り込んだ順番です。どこが良かったという話よりも、どういう順番でつなげば迷わずに済むか、そこに重きを置きました。
この記事で扱う内容
- 一日まるごと使うときの基本ルート
- 半日しかないときに選ぶべき場所
- 季節ごとに変わること
- 車なしで回る方法
- 機張市場を最後に回す理由
- 地元から見るともったいない失敗
- 名所ごとの所要時間まとめ
- よくある質問

一日まるごと使うときの基本ルート
機張は南北に細長い町です。これが肝心な点です。上のほうに日光(イルグァン)と竹城(チュクソン)があり、下のほうにオシリアと龍宮寺があるのですが、この間を行ったり来たりすると、一日が移動だけで終わってしまいます。実際にそう回って、夕方くたくたになって店に入ってくる方をよく見かけます。
ですから私は、一方向にだけ流して見てくださいと申し上げています。釜山市内から上がってくる方なら下から上へ、蔚山(ウルサン)や慶州(キョンジュ)方面から下りてくる方なら上から下へ。引き返さない、これを守るだけで二時間は浮きます。
下から始める場合を例に挙げましょう。午前九時ごろ、オシリア一帯からスタートします。海沿いの遊歩道がよく整備されていて、朝の空気がいちばん気持ちいい時間帯です。ここで一時間半。次に海東龍宮寺へ移ります。岩の断崖にお寺が張り付いたような造りで写真映えするのですが、階段がかなりあります。膝の悪い方とご一緒なら、これを先に知っておいたほうがいいです。

昼食をこのあたりで済ませる方が多いのですが、私は逆をおすすめします。この時間帯の観光地周辺はどこも混みます。それより少し上に移動して竹城側を先に見て、市場で遅めの昼食をとるほうがずっとゆったりできます。竹城はドラマのセットとして建てられた聖堂が海を背にして立っている場所で、観光地にしては人が少なめです。ここで一時間。
それから日光海水浴場へ。砂浜が広く、後ろにカフェが並んでいるので、腰を下ろして休むのに向いています。一日を長く取っている方なら、ここをひと休みの地点に使えばいいでしょう。最後が機張市場です。理由は後ほど別に書きます。
半日しかないときに選ぶべき場所
時間が二、三時間しかないなら、欲張るのはやめたほうがいいです。全部見ようとして、結局どこもちゃんと見られずに帰る方が本当に多いんです。
そういうときは、二つの組み合わせのどちらかを選んでください。一つ目は、龍宮寺とオシリアをセットにすること。二つは近い上に性格が違うので、短い時間で対照的な二つの景色が見られます。二つ目は、日光と市場をセットにすること。海辺を少し歩いてから、市場で食べて締める構成です。
ご年配のご両親をお連れなら、二つ目をおすすめします。龍宮寺の階段は思った以上に負担になります。逆に、写真を残すのが目的の若い方なら、一つ目のほうが向いています。

季節ごとに変わること
同じ機張でも、季節によって体感がだいぶ違います。これは観光案内にはあまり載っていない部分です。
春は風が強い。特に三月、四月の海岸沿いは、市内より体感で数度低いと思ってください。薄着で来て、震えながら店に入ってくるお客さんが毎年います。上着を一枚持ってくるのが賢明です。
夏は人が押し寄せます。日光海水浴場のあたりは、七月八月の週末になると駐車からして大変です。この時期はむしろ朝早く動くか、平日を狙うのが答えです。
秋は、個人的にはいちばん過ごしやすいと思っています。風が収まって人も減ります。海の色が夏より濃くなるので、写真もきれいに撮れます。冬は寒いですが空気が澄んでいて遠くまで見えます。ただ日が短いので、午後四時を過ぎると暗くなることを計算に入れてください。
水産物のほうはまた別です。ズワイガニは冬から春にかけて身がよく詰まります。ただし国立水産科学院が案内しているとおり、魚種ごとに禁漁期が定められていて、時期によって扱う品目が変わります。訪問の時期に何が良いかは、事前に問い合わせてから来られるのが確実です。
車なしで回る方法
機張は車がなくても回れる町です。これを知らずに、まずレンタカーから調べ始める方が多いんです。
東海線の広域電鉄が釜山市内から機張までつながっています。釜田(プジョン)駅やセンタムシティのあたりで乗れば、乗り換えなしで入って来られます。機張駅で降りれば、市場は歩いて行ける距離です。オシリア駅、日光駅も、それぞれその名前の名所のすぐそばにあります。
ただし駅と駅の間は歩くには遠いです。龍宮寺のように駅から離れた場所は、バスかタクシーを短く挟む必要があります。これを踏まえると、電鉄を軸にして最後の区間だけバスでつなぐやり方がいちばん楽です。

駐車の話もしておきましょう。マイカーで来られると楽は楽なのですが、週末の昼間、観光地の駐車場は待ちが発生します。特に龍宮寺側がそうです。市場の近くには公営の駐車スペースがありますが、買い物客と重なる時間帯があります。午前十一時から午後一時の間を避ければ、だいぶ楽になります。
機張市場を最後に回す理由
ルートのいちばん最後に市場を置いてください、と申し上げるのには理由が三つあります。
一つ目は荷物です。市場で何か買えば、それを持ったまま残りの日程を回ることになります。水産物は特にそうです。最後に寄れば、買ってそのまま帰るだけで済みます。
二つ目は時間帯の問題です。市場の品がいちばん良いのは朝ですが、観光地を見終わって来ればどうせ午後です。ところが午後の遅い時間は、むしろ人が引いてゆっくり見られます。朝に来ると、商人たちが卸の対応で忙しく、あれこれ質問するのが難しいんです。
三つ目は食事です。観光地の周辺で食べるのと市場の中で食べるのとでは、性格が違います。市場は水槽から直接選んで、その場でさばいて出す仕組みですから、自分が何を食べるのか目で確認できます。

手前味噌ながらうちの店の話をしますと、機張市場の中で活ズワイガニと活タラバガニを扱っています。夜明け前に自分で出向いて、その日の状態を見て選んだものだけを水槽に入れます。だから入荷は日によって違います。値段は時価です。品物が毎日変わるので数字を固定できず、お越しになる前に電話かカカオトークで問い合わせていただければ、その日の基準でご案内します。

地元から見るともったいない失敗
毎日お客さんを迎えていると、繰り返される残念な場面が見えてきます。いくつかだけ書いておきます。
一つ。夕食の時間を遅く取りすぎる。観光地を全部見てから夜七時過ぎに市場に来られると、もう閉まっている店がけっこうあります。市場は市内の繁華街と営業時間が違うんです。夕食を市場でとるつもりなら、六時前後を目標にするのが安全です。
二つ。人数を知らせずに来られる。四名以上の場合、席のこともありますが、品物の準備が違ってきます。事前に一本連絡をいただければ、その日の状態のいいものを取り置きします。当日に来て人数を言われると、残っている中から選んでいただくことになります。
三つ。お子さん連れであることを言われない。個室があるので、事前におっしゃっていただければそちらにご用意します。ホールが混む時間帯にお子さんと座っていると、お互いに気を遣うことになります。
四つ。持ち帰りを考えずに来られる。残ったら包んでお持ち帰りいただけますが、後に予定が残っていると持ち歩きに困ります。市場を最後に、という話はここにも関わってきます。

名所ごとの所要時間まとめ
実際にお客さんが回ってきて話してくれた時間を集めて整理しました。歩く速さや写真を撮る度合いで変わりますから、おおよその目安として見てください。
| 場所 | 滞在時間 | 特徴 | こんな方に |
|---|---|---|---|
| 海東龍宮寺 | 1時間〜1時間30分 | 岩の断崖に建つ寺、階段が多い | 写真を残したい方 |
| オシリア海岸 | 1時間30分前後 | 遊歩道が整備され、朝の空気が良い | ゆっくり歩きたい方 |
| 竹城海岸 | 1時間前後 | 人が少ない、海が背景 | 混雑が苦手な方 |
| 日光海水浴場 | 1時間〜2時間 | 砂浜が広い、カフェが密集 | ひと休みの地点が欲しい方 |
| 機張市場 | 1時間以上 | 水産物中心、食事もできる | 食べて買って締めたい方 |
合わせてみると、全部回るのに六時間から七時間ほどかかります。移動時間まで入れると一日がいっぱいになります。だから先ほど、一方向にだけ流して見てくださいと申し上げたわけです。

誰と来るかによって
同じコースでも、連れによって調整が要ります。
ご両親をお連れのお客さんが、うちの店ではいちばん多いです。この場合は、階段と坂を外すのが最優先です。どうしても龍宮寺を入れるなら、午前早め、人の少ない時間のほうがいい。それから、座って休める場所を途中に一つ入れておいてください。日光側のカフェがその役割を果たします。
お子さん連れなら、砂浜のある側のほうが確実にいいです。お寺や聖堂は、子どもは十分で飽きます。その代わり水槽は受けがいい。生きたカニが動くのを初めて見る子どもは、いつまでもじっと見入っています。
友だち同士で来るなら、写真中心に組めばいいでしょう。龍宮寺、竹城、日光の順で、性格の違う背景が撮れます。

来る前に確認しておくといいこと
機張郡が運営する文化観光の案内に、祭りの日程や施設の運営情報が載ります。特に季節の祭りがある週末は人がどっと増えますから、静かに回りたい方は、この日程を避けるのが得策です。
天気は海岸なので、市内の予報とずれます。風の予報を別に見ておくと役に立ちます。風が強く吹く日は、海岸の遊歩道が思った以上にきついです。

市場で品物を見分ける目
観光で来られた方でも、市場に入れば結局何か買うことになります。ところが初めての方は、何を見ればいいか分からない。25年やってきてお客さんにお伝えした中で、実際に役に立ったと言っていただけたものだけを書きます。
活きものは、まず動きを見てください。水槽の底でぐったり伸びているやつと、脚を立てて踏ん張っているやつは、その場で見分けがつきます。ズワイガニは特にそうです。持ち上げたときに脚に力が入って、ハサミを開こうとするなら状態は悪くありません。逆にだらんとして脚が下に垂れるのは、長く水槽で耐えてきた個体です。
重さも手で感じてみるのがいいです。同じ大きさなのに、やけに軽いものがあります。殻ばかり大きくて中身が詰まっていない場合です。これは目では分からず、持ってみて初めて分かります。商人に持ってみてもいいかと聞けば、たいていどうぞと言います。
腹側も一度見てください。押しても硬く、しっかりした感触なら身が詰まっています。ぐにゃりとへこむなら、まだ身の入りきっていない個体です。この二つを確認するだけでも、大きな失敗はしません。
それから、これは売る側の立場から申し上げるのですが、質問するのを遠慮しないでください。どこから来たのか、いつ入ったのか、今日はどれの状態がいいのか。こういうことを聞くお客さんを面倒がる商人は、長くは続きません。むしろ何も聞かずに値段だけ聞く方のほうが、損をなさいます。
時間帯で組んでみた一日
先にルートをお話ししましたが、時計を当てて整理し直すとこうなります。釜山市内を出発して、下から上へ上がっていく前提です。
| 時刻 | 予定 | 移動手段 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 08:30 | 釜山市内を出発 | 東海線広域電鉄 | 朝の時間帯は席があります |
| 09:30 | オシリア海岸の散策 | オシリア駅から徒歩 | 空気がいちばん良い時間 |
| 11:00 | 海東龍宮寺 | バスまたはタクシー | 階段区間に注意 |
| 12:30 | 竹城方面へ移動 | バス | 人が少なくゆとりあり |
| 14:00 | 日光海水浴場で休憩 | 日光駅から徒歩 | カフェでひと休み |
| 16:00 | 機張市場に到着 | 機張駅から徒歩 | 買い物と遅めの食事 |
| 18:00 | 食事後に帰路へ | 東海線 | 持ち帰りはこの時点で |
この表どおりに動けば、一日が詰め込みすぎにならず、しかも全部見られます。途中の一か所を抜けば、ぐっと余裕が出ます。私なら、龍宮寺と竹城のどちらか一つだけを入れます。どちらも海沿いの場所で、性格が重なるところがあるからです。
逆方向、つまり蔚山や慶州から下りてくる場合は、この表を逆から読めばいいです。ただし市場を最後に置くには、順序を少し手直しする必要があります。日光を先に見て下へ下り、また機張駅へ戻ってくる形になるのですが、この場合は市場を途中に入れて、荷物を車に置いておくやり方もあります。
機張で食べられるもの
機張といえばズワイガニを最初に思い浮かべる方が多いのですが、実際には季節によって出るものがかなり変わります。
冬から春の間は、ズワイガニとタラバガニが中心です。この時期のズワイガニは身がよく詰まっていて、脚を一本抜いても中がぎっしりです。タラバガニは輸入物なので季節の影響は少なめですが、通関の日程によって入る日と入らない日が分かれます。
春から夏に移ると、貝類や海鮮のほうが良くなってきます。ホタテ、アワビ、サザエといったものがこの時期の旬です。うちの店でも、この時期はカニの横にこういうものを一緒にお出しします。
秋は中途半端だと言われがちですが、私はそうは見ていません。タコやエビがこの時期は悪くないし、何より人が少ないので、ゆっくり選んで召し上がれます。
カニの横に出るものの話もしておきます。甲羅にご飯を混ぜて食べるのは、ほとんどの方に喜ばれます。カニラーメンも評判がいいです。脚の身をほじって食べたあと、残った出汁に麺を入れるやり方で、締めにこれほどのものはないと皆さんおっしゃいます。初めての方はこういうものがあると知らずにそのまま帰ってしまうことがあるので、先にお伝えしておきます。
よくある質問
機張の見どころを一日で全部見られますか?
見られます。ただし一方向にだけ流して回ってください。南北を行ったり来たりすると、移動だけで二時間以上使うことになります。名所五か所を全部見ると、移動込みで一日がいっぱいになります。
車なしで公共交通だけで回れますか?
回れます。東海線の広域電鉄が釜山市内から機張までつながっていて、オシリア駅と日光駅はそれぞれその名前の名所のすぐそばです。駅から離れた場所だけ、バスかタクシーを短く挟めば大丈夫です。
両親と一緒に行くのに向いた場所はどこですか?
日光海水浴場と機張市場の組み合わせをおすすめします。階段や坂がほとんどなく、途中に座って休める場所が多いからです。龍宮寺は階段がかなりあるので、膝のつらい方には負担になります。
子ども連れならどこがいいですか?
砂浜のある日光側のほうがいいです。お寺や聖堂は子どもがすぐ飽きます。市場の水槽も受けがいいほうで、生きて動くカニをいつまでも見入っています。
機張市場は何時に行くのがいいですか?
観光を終えた午後遅めの時間をおすすめします。朝は商人が卸の対応で忙しく、ゆっくり見るのが難しいからです。ただ夜七時を過ぎると閉まる店が出てくるので、六時前後を目標にすると安全です。
駐車はどこが楽ですか?
市場の近くに公営の駐車スペースがあります。ただ午前十一時から午後一時の間は買い物のお客さんと重なって待ちが出ます。その時間帯を避ければ、だいぶ楽です。
雨の日でも行く価値はありますか?
海岸の遊歩道中心のコースなら、正直もったいないです。その代わり、市場と屋内中心に切り替えればいい。雨の日はむしろ人が少なくて、ゆっくり見られるという利点があります。
ズワイガニはいつでも食べられますか?
時期によります。魚種ごとに禁漁期が定められていて、その期間は扱いません。身がよく詰まる時期も別にありますから、来られる前にその日何が入っているか問い合わせるのが確実です。
団体で行くなら事前に連絡すべきですか?
四名以上なら、事前にご連絡いただくのがいいです。席の問題もありますが、人数に合わせてその日の状態のいい品物を取り置きできます。当日に来られると、残っている中から選んでいただくことになります。
値段はどれくらいですか?
時価です。その日入った品物によって変わるため、数字を固定していません。電話かカカオトークで問い合わせていただければ、その日の基準でご案内します。
まとめると
機張は、欲張りさえしなければ一日で十分な町です。一方向に流して回り、市場を最後に置き、季節に合わせた服装だけ整えれば、大きく外すことはありません。
店は機張市場の中にあります。屋号は機張チョンヘワンデゲ(기장 청해왕대게)、住所は釜山広域市機張郡機張邑邑内路104番キル12です。代表番号は0507-1490-5702、毎日午前九時から夜九時まで開けています。道順やその日の品物が気になったら、気軽にご連絡ください。25年、この場所でやっています。
機張で何を食べるかまだ迷っているなら、機張チョンヘワンデゲのホームページにその日その日の記録を残していますので、参考になさってください。
鄭永鎮
機張清海王ズワイガニ · 店主 · 25年の活魚商人